国際シンポジウム
「暴力/ジェノサイドの記憶−平和構築過程におけるその意味」

趣旨

政治的な暴力、そしてその極限形態としてのジェノサイドは、人びとの記憶にどのような刻印を残し、それが以後の平和構築過程にどのような影響を及ぼしてきたのでしょうか。また、さまざまな理由から記憶自体が改変されたり、抹消されたりしてきたのですが、人びとはそれにどのように向かい合おうとしているのでしょうか。こうした問題を検討するために、ラテンアメリカ、北米、バルカン、中東から研究者、実務家を招聘し、討論を行います。

日程・会場他

・日時: 2006 年 3 月 18 日(土)(開場 9:30- ) 10:00-18:30
・場所:東京大学駒場キャンパス 18 号館ホール
・日英同時通訳つき、参加費:無料

プログラム

◇総合司会:川喜田敦子(東京大学)
◇挨拶:黒木英充(東外大アジア・アフリカ言語文化研究所)

セッション1 「内戦後グアテマラの秘密墓地が語ること−法人類学の挑戦」

◇司会:石田勇治(東京大学)
■報告 @ :フェルナンド・モスコソ( NGO 「平和のための歴史」代表 , グアテマラ・シティ)
      「グアテマラ法人類学協会による真相究明活動」
■報告 A: 狐崎知巳(専修大学)
      「国家補償委員会の政治経済学」
■コメント:多谷千香子(法政大学 / 旧ユーゴ戦犯法廷前判事)

セッション2 「ジェノサイド研究から見たネイティブ・アメリカンの歴史」

◇司会:古矢旬(北海道大学)
■報告 B:マリンダ・ロワリー(ハーバード大学)
      「ペーパー・ジェノサイド− 20 世紀合衆国南部におけるアメリカン・インディアンの抹消」
■コメント: 阿部珠理(立教大学)
■音楽演奏 ウィリー・フレンチ・ロワリー(キャロライナアーツネットワーク・ミュージックディレクター)

セッション3 「旧ユーゴとレバノンにおける暴力の記憶」

◇司会:黒木英充(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所)
■報告 C:マルコ・ハイディニャク(少数派・異文化間関係研究国際センター、ソフィア)
     「組織的忘却から強制的思い起こしへ−セルビア人とクロアチア人の記憶とアイデンティティ」
■報告 D:テオドール・ハンフ(ユネスコ国際人文科学研究所、ビブロス)
     「記憶は義務で、記憶喪失は権利か?−レバノン人の過去への取り組みに関する覚え書き」

総合討論

◇司会:石田勇治 (東京大学)
◇総括:古矢旬 (北海道大学)

主催:
■ 日本学術振興会「人文・社会科学振興プロジェクト研究事業」領域 II-1 「平和構築」
  ◇ 地域研究による「人間の安全保障学」の構築(セッション3担当 黒木 英充)
  ◇ ジェノサイド研究の展開(セッション1担当 石田 勇治)
  ◇ 「アメリカ研究」の再編(セッション2担当 古矢 旬)
   
*詳細情報は 各 web ページをご参照ください